TOP > メディア > AIのファッションモデルとは?AIを起用したアパレルブランドの実例を詳しくご紹介

AIのファッションモデルとは?AIを起用したアパレルブランドの実例を詳しくご紹介

AI技術の進歩は、私たちの想像をはるかに上回るスピードで進んでいます。

そんなAI技術はファッション業界にも導入されていますが、AIで生成されたファッションモデルの採用という、にわかには信じがたいサービスの提供は知っていますか?

今回の記事では「AIファッションモデルとは?」「AIファッションモデルのメリット」「AIファッションモデルを起用したブランド」について実例も併せて詳しく解説していきます。

ファッションとAIは関係ないと思っている方も、ぜひこの記事を読んでAIの可能性について学んでみてください。

AIファッションモデルとは

AIファッションモデルとは、AI技術を使ってファッションモデルを生成し、ブランドや顧客に合わせたモデル撮影が実現できるサービスです。

アパレル業界において、商品の着用イメージは売り上げを左右する重要なポイントです。

そのために質の高いモデルを起用し、ロケーションにこだわって撮影してきましたが、モデルのキャスティング費用がかかる、雑誌に掲載するまでのリードタイムが長いなど、課題も多く抱えてきました。

AIモデルのシステムは、自社で撮影から合成、納品までをノンストップで行うため、低価格・短納期が可能です。

シーズンごとの大量のアパレル商品も、短時間で撮影が完了します。

AIファッションモデルを導入するメリット

「AIが人の仕事を奪う」といった声があるように、AIファッションモデルが人の仕事を奪ってしまうのではないかという懸念もあります。

けれどもAIファッションモデルサービスは、むしろモデルの生活を支えるツールになると開発者は唱えています。

ではAIファッションモデルを導入するメリットについて詳しく解説していきます。

AIファッションモデル導入のメリット①独自性を打ち出せる

ファッション業界では、起用モデルが他社と被ってしまい、なかなかブランドの独自性が打ち出せないといった課題がありました。

専属契約を結びたくても、そこまでコストをかけられなかったり、競合しているブランドと同じモデルを起用せざるを得なかったりした結果、差別化を図れないブランドも多かったのです。

またモデル業界にはいわゆる『競合縛り』というルールが存在します。

「同じ期間に競合となる同カテゴリ製品や同じ分野の企業広告に出演してはならない」という契約上の縛りです。

いくらイメージにぴったりのモデルが見つかっても、競合縛りで契約中のモデルは他社では起用できません。

逆に、起用モデルを競合縛りで契約したければ、ギャランティは1.5倍から3倍まで跳ね上がると言われています。

AIファッションモデルは顔や肌の色、髪の色や体形などを自由に変えられるので、ブランドごとに最適なオリジナルモデルを安価に用意することができます。

同じアパレル商品であっても、掲載するサイトや雑誌によって撮影モデルを変更することも可能で、より顧客へのアプローチが届きやすくなるといったメリットが生まれます。

ブランドの世界観をアクセスする側に合わせて変えていく、こうした独自性はアパレル業界の販売力強化につながることでしょう。

AIファッションモデル導入のメリット②撮影コストの削減

ECサイトが普及し、アパレル商品のネット販売が急成長を遂げていますが、AIファッションモデルの導入で撮影コストの削減が可能です。

実際に商品を手に取ることができないアパレルECでは、モデルの着用イメージが商品の売り上げを大きく左右します。

しかしファッションアイテムはシーズンごとの入れ替わりが大きく、物流センター内でささげ業務(“撮影”「さ」つえい・“採寸”「さ」いすん・“原稿作成”「げ」んこうさくせい)が行われることがほとんどです。

このささげ撮影はファッションモデルから敬遠されがちで、クオリティの高いモデルの確保が難しいという課題がありました。

質の高いモデルはキャスティング料が高く、費用を抑えると見栄えの良い撮影ができません。

しかも撮影にはモデルのほか、カメラマンやスタッフなどの人件費や撮影機材費用も掛かります。

こうした割高なコスト問題を解決するのがAIファッションモデル撮影サービスです。

スタジオでアパレル商品だけを撮影し、あとからAIファッションモデルを生成するプランであれば、50着で15万円という低価格、しかも最短1週間での納品も可能、ブランドごとに顔や肌、髪色や体型を変えたAIファッションモデルの作成もできます。

ECサイトは少しでも早くアパレル商品をアップすることが売り上げに直結するので、高品質・低価格・短納期を実現したAIファッションモデルはメリットがとても大きいものでしょう。

AIファッションモデル導入のメリット③モデルの仕事をAIモデルが補う

AIが台頭すると「AIファッションモデルが人間の仕事を奪う」といった声が上がります。

もちろんAIファッションモデルの登場で、今まで人でしか表現できなかった「モデル」の仕事がAIに奪われてしまうのではという声があがるでしょう。

しかしながら実際には、モデルの仕事をAIファッションモデルがカバーすることが期待されているのです。

具体的には、モデルという職業は「30代=空白の期間」と言われており、モデルとしての仕事が激減し、生計が建てられなくなる実例が多くあります。

これは10~20代といった若い年代は、アパレル業界においてカジュアル系ファッションの依頼がたくさん舞い込みますが、30歳を過ぎると急に仕事が減り、30代はアパレル以外の仕事をしないと生計が建てられなくなるのです。

40代になるとスーツなどが似合うようになり、再びアパレル業界でモデルとしての需要が伸びてきます。

モデルという職業は、この30代をいかに乗り切るかが課題であったのです。

年齢の問題から仕事が減ってしまった生身のモデルは、AIでパーツを少し変えるだけで新たな需要が生まれます。

モデルという仕事は、すべてがAIに変えられるわけではなく、クリエイティブでヒトにしか表現できない部分というものがあります。

こうした「ヒト × AI」の活用でモデル業界は新たな発展をするのではないかと期待されています。

AIファッションモデル導入のメリット④利用制限がない

AI技術で生成されたAIファッションモデルは、契約期間内であれば利用制限がありません。

一般的に、モデルを起用して撮影した場合、あらかじめ契約で「モデルの肖像を使用できる期間と範囲」が決められます。

期間が長ければ長いほど、使用できる範囲が広ければ広いほど料金は高額になるため、起用する側は「社内資料のみ」「チラシやカタログに使用」「WebやLPに使用」など、使用範囲を契約前に絞っておく必要があります。

一方AIファッションモデルとの契約は、ECサイト・広告バナー・POP・店頭など、掲載する媒体に制限がありません。

質の高いAIファッションモデルの画像を様々な媒体で共通して使用できるということは、コストだけでなく、ブランディングやプロモーションを一貫してプロデュースできるといったメリットがあり、ブランドイメージの定着につながります。

AIファッションモデルを起用したアパレルブランド

AIファッションモデルはTVCMにも登場しており、2023年9月にリニューアル発売された「お〜いお茶 カテキン緑茶」のTVCMでの起用は大きな話題となりました。

もちろんファッション業界でも、実際にAIファッションモデルを導入しているアパレルブランドやショップがあります。

ここからはその実例を紹介していきます。

AIファッションモデルを起用したブランド①ライトオン

ジーンズセレクトショップとして全国に404店舗を展開している「ライトオン」は、オンラインショップにてAIファッションモデルを起用したことを発表しました。

カジュアルブランドとしてのAIファッションモデル起用は日本初の試みであり、その動向は他社も注目しています。

起用されたのは130㎝の男の子・女の子、150㎝の男の子・女の子、4人のキッズAIファッションモデルで、順次MENS・WOMENSでのAIファッションモデルにも展開していくと発表されました。

ライトオンは、小さいサイズから大きいサイズまで幅広く商品を扱っているのが特徴のカジュアルブランドですが、AIファッションモデルの起用によりさまざまなサイズでの着用画像をユーザーに見せることが可能になっています。

KIDS・MENS・WOMENSでのモデル着用商品の画像数は、今までの6~7倍になるとみられており、利用者が快適にオンラインショッピングを楽しめる環境づくりに成功したとしています。

AIファッションモデルを起用したブランド②リーバイス

アメリカ発・老舗ジーンズブランドの「リーバイス」は、オランダのデジタルファッションスタジオ「Lalaland.ai」と提携し、多様性を高める取り組みの一環としてAIファッションモデルを起用すると発表しました。

世界中の人々がリーバイスを愛用しているなか、このシステムを使うことでユーザーが体型・年齢・肌の色などを自由に反映させてモデルを作成することが可能になります。

自分が求めている着用イメージを目で確認することができ、オンラインショッピングでありながら、まるで自分が試着しているような体験が可能だとしています。

今回の試みはテスト実例であると発表されていますが、今後消費者向けにどのように活用していくか続報に期待です。

AIファッションモデルを起用したブランド③三越伊勢丹

日本を代表する百貨店でもある「三越伊勢丹」が運営するISETAN STUDIOは、AI model株式会社が提供するAIファッションモデルを導入してBtoB向けの新たな撮影サービスを提供すると発表しました。

百貨店業界でのAIファッションモデル撮影サービスは、業界初となります。

2019年4月に設立したISETAN STUDIOは、BtoB向けの撮影サービスを提供していますが、AIファッションモデルの導入により撮影のコスト削減・リードタイム短縮を実現可能だとしています。

AIファッションモデルに衣類やアクセサリーを着用させる撮影方法のため、納期の違う商品や豊富なアイテムを短時間で撮影することができ、あとからアクセサリーを重ね付けしたり、アイテムを着せ替えたりすることも可能です。

ISETAN STUDIOはささげ業務(撮影・採寸・原稿作成)を代行し、自社のオンラインストアだけでなく幅広い用途への撮影サポートを実現しています。

AIファッションモデルに興味のある方はMabuhayTechへ

人間のような自然な会話ができるAIチャットサービス「チャットGPT」に代表されるように、AI技術は日々進歩を遂げています。

ファッション業界でもAI技術は導入されており、今注目されているのが「AIファッションモデル」の存在です。

AIファッションモデルとはAI技術を使ってモデルを生成し、アパレルブランドや顧客に合わせたモデル撮影を実現するサービスを指しています。

今までのファッション撮影では、起用モデルが他社と被ってしまったり、キャスティング費用がかさんでしまったり、撮影から掲載までのリードタイムが掛かりすぎたり、さまざまな課題を抱えていました。

AIファッションモデルは「独自性」「コスト削減」「モデルの生計を支える」「利用制限がない」などのメリットがあり、入れ替わりの激しいアパレルECの救世主となることが期待されています。

もちろんAIがファッションモデルの仕事を奪うことの懸念はありますが、「ヒト × AI」を組み合わせたAIファッションモデルの活用により、需要の少ないモデルの活躍の幅が広がる可能性も含んでいるのです。

フィリピンに拠点を構えるMabuhayTechは、日本企業のAI導入をサポートしています。

フィリピンは英語を話せる人材が豊富で、IT教育プログラムを強化していることから、日本よりも優れたIT人材が集まっているオフショア人気国となっています。

AI技術は、さまざまな業界の業務負担を軽減できる可能性を秘めた技術ですが、とくに定型の反復作業の自動化を得意としています。

AIを導入することで、人的リソースの補填やコスト削減が可能だと期待されている分野です。

MabuhayTechでは、AIを使ったソフトウェア開発やチャットツール作成、業務効率化システム開発など、業界や規模にこだわらないソフトウェア開発を提供しています。

AIにできることはたくさんありますが、自社にとってどのようなAI活用法があるのかわからないといった企業も多いことでしょう。

AIの導入は、この記事で紹介した大企業ばかりが恩恵を受られるわけではありません。

まずは小さな取り組みからスタートできるのも、AI技術の魅力です。

AIに興味・関心があるのなら、まずはMabuhayTechにご相談ください。

具体的なプランが決まっていなくても大丈夫です。何ができるか一緒に考えていきましょう。

AIと一緒に歩む未来はきっとあなたにとっても明るいはずです。

無料相談はこちらまで

関連記事

    宿泊業界のDXとは?メリットやホテル・旅館のDX事例を徹底解説"/

    宿泊業界のDXとは?メリットやホテル・旅館のDX事例を徹底解説

    宿泊業界は景気や世界的に広がる感染症など、多くの影響を受けることがあります。 実際、コロナ禍によって宿泊業界は大きなダメージを受けました。 離れた宿泊客を呼び戻すためには、国内の旅行活性化だけでなく、外国人旅行客のインバウンド需要回復も重要

    ITアウトソーシングとは?海外のITアウトソーシングを利用するメリット"/

    ITアウトソーシングとは?海外のITアウトソーシングを利用するメリット

    自社内ですべて完結するのではなく、外部に関連業務を委託するアウトソーシングは、今まで様々な業界で行われてきました。 そしてほとんどの業界でパソコンやインターネットを使用している現在では、IT関連業務を外部委託する企業が数多く存在しています。

    製造業界のDXとは?課題や解決策、DX事例を徹底解説"/

    製造業界のDXとは?課題や解決策、DX事例を徹底解説

    マンパワーや職人気質といった、人の手で日本の産業を支えてきた製造業は、今、大きな分岐点を迎えています。 それは「製造業のDX化」です。 人の手によるものづくりがメインであった製造業において、すぐにデジタル化していくことは正直難しいでしょう。

    ラボ型オフショア開発とは?メリット・デメリットや請負型との違いなど徹底解説"/

    ラボ型オフショア開発とは?メリット・デメリットや請負型との違いなど徹底解説

    オフショア開発は、IT人材不足に悩む日本企業が注目する開発手段です。 「ラボ型開発でシステム開発を行いたい」と希望する企業が増えています。 今回は、「ラボ型オフショア開発とは?」「ラボ型開発のメリット・デメリット」「ラボ型開発向きのケース」

CONTACT

お問い合わせ

お仕事のご相談はこちらから。お気軽にお問い合わせください!

受付時間 9:00〜17:00(土日、年末年始を除く)

WEBでお問い合わせ WEBでお問い合わせ